2018年2月17日土曜日

離乳食計画が新ステージに一歩前進!

▲02/17。滑り台登場。

>真実は、計画の解釈等で解明されるものではない。
>真実は、計画の実践を通じて発見するものである。


という、「真実の実践性」は、離乳食計画についても言えることである。このことは、次のように言い換えることもできる。

>計画自体の適切さについて論じ合うのは評論好きの専売特許である。
>大事なことは、実践を通じてより適切な計画を発見することである。


 目の前にある離乳食計画は、一つの指針・目安に過ぎない。その《机上の計画》を《実践の計画》に変えるのは、繁殖ボランティアの役目であり責任でもある。

 生まれてくる仔犬は、体重35Kgの遺伝子を受け継いでいるかもしれない。あるいは、体重25Kgのそれを持っているかもしれない。また、生まれてくる仔犬の体重も出産頭数で大きく異なる。さらには、離乳食切り替え時の体調に至っては、実にそれぞれである。《机上の計画》である紙に書かれた離乳食計画を画一的・機械的に全頭に適用できないことは自明のことである。

 なぜ、本稿では、この当たり前のことをクドクドと述べているのか?それは、今回、離乳食計画を画一的・機械的に全頭に適用した結果、仔犬たちに生死の境を彷徨わせる重大事態を招いたからである。

>おい、仔犬の便が真っ白だぞ!
>えーっ!


 ある日の朝、仔犬の一頭が白いゲリ便をした。昼には、さらに、もう一頭が。そして、離乳食を全く食べなくなった。翌々日には、残りの3頭のゲリ便も白化し、離乳食から顔を背けだした。当然のように、体重も減って、仔犬たちは元気を失っていった。

 最初に白いゲリ便を発見したのは、本格的な離乳食移行プログラムに取り組んで3日目の朝。すぐに、かかりつけの動物病院に相談して投薬に踏み切った。翌日には、諸検査も実施した。しかし、状況の悪化は止められなかった。5日目の朝、ついに、私たちは隣県の大病院へママ犬と仔犬5頭とを連れて走った。

>あらら、かなり酷い状況だね。
>今のところ、栄養状態も体調も良好だから大丈夫。
>しかし、これからドンドン衰弱していくところだったよ。
>処方する薬を飲ませれば、3日で下痢は収まるから安心しなさい。
>原因は、離乳食移行で無理をさせたこと。
>これからは、一頭一頭の体調を見ながら進めたがいいよ。


 5日目の深夜には、仔犬たちの便は黄色くなり、6日目の朝には茶色に戻った。離乳食も、計画量の半分だが食べてくれた。体重の増加テンポも7、8割がた元に戻った。

 と、なんとか危機を脱した私らだが、問題は、如何にして「日々の実践を通じて適切な計画を発見するか?」ということだ。「一頭一頭の体調を見ながら進めていく」‐そのための工夫のあり方である。次の、新離乳食計画表は、その思案の中で誕生したものである。

1、離乳食計画表の上段には、2日遅れ》のフード量を明記。
2、離乳食計画表の中段には、1日遅れ》のフード量を明記。
3、離乳食計画表の下段には、0日遅れ》のフード量を明記。



新離乳食計画表

 繁殖を担当する私らは、目の前の仔犬の体調を見て「2日遅れ」「1日遅れ」「0日遅れ」のいずれの量を与えるのかを決める。いわば、「仔犬を計画に合わせる」⇒「計画を仔犬に合わせる」という転換を具現化したのが新離乳食計画表ということだ。

 「2日遅れ」「1日遅れ」「0日遅れ」という選択の是非だが、《計画量の半分でも、体重は予定の7、8割は増加した》という今日の結果をみれば、是であると断言してよい。《それぞれの体調を観察しながら計画を具体化する》ことが、よりベターであることは論争の余地のないことと思われる。

 付け加えれば、「計画を仔犬に合わせて運用することは、計画に命を吹き込むこと」に他ならない。そのことで、計画そのものも真実性を獲得するのである。

 それにしても、3日間で事態を打開できたのは本当によかった。事態が急変した初日、2日目には、昼御飯を食べるのを忘れて動物病院通いをした。そして、3日目には、隣県の動物病院に駆け込んだ。その東奔西走が4日目の今日、実を結んだ。

>ウン、明日は、この量でいこうかな!

 妻は、「一頭一頭の体調を見ながら決めた今日のフード量」にちょっと自信を持っているようだ。チョン、チョン!

▲仔犬の体重の推移
PS、律儀な仔犬たち

 今日も含めて5日間、トイレ作法習得プログラムの実践は棚上げされたまま。私の意識も関心も、「そこに在らず!」。だから

>シッコも下痢も好きな場所でしなさい!

という態度で仔犬たちに接した。それなのに、数頭は、必ず、トイレで用を足し続けた。どんなに酷い下痢であっても、トイレサークルに駆け込んだ。なお、残りの仔犬らも、ウンチだけはトイレサークルで用を足してくれている。実に《賢くて律儀な仔犬たち》である。


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