▲動画【ママ犬日誌 2】
▲離乳期と離乳食プログラム
▲体重は誕生時の5~6倍に
仔犬の成長は早い。3週齢目には犬との社会化期が、4週齢目には乳離れの時期がやって来る。そして、7週齢で人との社会化期が始まって新しい家族との生活がスタートする。0週齢~6週齢を担当する繁殖ボランティアの役割は、産まれた仔犬を《人との絆作りが上手なパピー》に育てあげることである。そのことに尽きる。
私らのバトンを受け取ったパピーウォーカーさんの役割は、仔犬を《人間社会を物怖じしないで生きていく雄々しい訓練候補生》に育てること。極論すれば、訓練候補生は、お座りも伏せも出来なくてよい。お手とかお代わりなどの芸は覚える必要はない。ただただ、《車が立てる音にビクつかず、エレベータに乗り込むのを尻込みせず、激しく吠える犬も無視する》-そんな犬に育てばよい。
もちろん、盲導犬のパピー達は、訓練センターに帰る頃には《sit・down・wait》の指示語に従うようになる。盲導犬協会で開かれるパピー教室に5、6回程度は参加することを通じて基本的な指示語は自ずと身に付ける。でも、それらはお遊びみたいなもの。付け足しである。大事なことは、
1、人間社会への馴致。
2、人と暮らす諸ルールの学習。
3、人を嫌ったり、警戒しない性格の獲得。
の3つである。
《人と暮らすルール》とは、(1)拾い食いをしない、(2)所かまわずに用を足さない、(3)物を噛まない・壊さない、などなど。当たり前と言えば当たり前のことばかりだ。
《人を嫌ったり、警戒しない性格》ってのは、普通に室内で共に暮らしていれば出来上がる。庭先に繋ぎ置く《番犬飼い》さえしなければ、大抵は、人が大好き犬に育つ。
パピーウォーカーが腐心するのは、やっぱり《人間社会への馴致》である。だから、パピーウォーカーは、初日から《生後50日余りの仔犬を抱っこして散歩させる》なんて普通では考えられない《抱っこ散歩デビュー》に取り組む。「抱っこ散歩をしましょう」と指導する協会も協会だが、5Kgにも達した仔犬をフーフー言いながら抱いて歩き回るパピーウォーカーもパピーウォーカーである。相当の犬馬鹿と言わざるをえない。
ともかく、私らの手元を離れた仔犬たちには、犬馬鹿が形成する特殊な人間社会での日々が待っている。そして、その後、彼らは《出会いの数だけの幸せ》を体験・体感することになる。そんな一生が3週間後にはスタートする。
てなことを書き連ねて、本日はここまで。
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