ひょ
▲動画【ママ犬日誌2-019】
離乳食への切り替えを開始した4日目の朝、1頭が離乳食から顔を背けた。昼には、もう1頭も離乳食を拒否した。翌々日には、残りの3頭も拒食に走った。酷い下痢だった。ウンチの色は真っ白。明らかに離乳食の消化不良が原因だ。
改善しない下痢。広がる拒食。続く体重の低下。
>このままじゃー、みーんな死なす!
>熊本まで走るよ!
>デイジー号も仔犬もぜーんぶ連れて行くよ!
6日目の朝、妻が《熊本行き》を決断した。そして、迎えた7日目。下痢が止まった。8日目には、形のある軟便に戻った。そして、9日目には、新しい離乳食プログラムをスタートさせることができた。
切替え4日目/35日目-2頭が拒食開始。2頭に整腸剤Aを与える
切替え5目目/36日目-2頭の拒食続く。2頭に整腸剤Aを与える
切替え6日目/37日目-5頭全てが拒食。整腸剤Bに切り替える
切替え7日目/38日目-離乳食を一日に19.5gだけ与える。
切替え8日目/39日目-離乳食を一日30数グラムに増量。
切替え9日目/40日目-離乳食プログラム再開。
9日目の午前2時、デイジー号が激しい下痢に襲われた。
仔犬たちが離乳食を拒否した《魔の3日間》。その後の僅かな離乳食で凌いだ2日間。合計5日間に渡って、仔犬の体重低下を食い止めて横ばいを維持できたのはデイージー号の頑張りがあったからだ。一日8回を超える授乳を連続4日。正に、デイジー号は命を削って仔犬たちを守りきった。そして、力尽きた。
新しい離乳食プログラムは、何としても成功させなければならない。それが、デイジー号の頑張りに報いる道。爺婆の責任だ。
離乳食と体重の増加テンポを一致させる
先ず、私らが行ったことは、離乳食プログラムの見直し。
▲日齢別離乳食量計算表
紫色の曲線が新しい離乳食プログラムそのものである。規定の量と比較すると、それは最大で35%近く少ない。生後44日目でも20%少ない。しかし、それは、仔犬の体重増加曲線と同じ式が算出した値。《必要な時、必要なだけ》という考えには合致した量である。
*日齢別離乳食計算の初期値が19gではなくて32gになっていましたので訂正し差し替えました。グラフは、定量式、定率式、多項式の比較の視覚化が目的なので訂正していません。
3コースの離乳食計画
問題は、2割カット、3割カットの離乳食で標準的な体重増加を如何に実現するかだ。デイジー号がダウンした今、母乳で補う作戦は無くなった。
養生コース・・・下痢気味の場合(普通コース-4g)
少量コース・・・軟便の場合(普通コース-2g)
普通コース・・・普通便の場合
離乳食と母乳の両方を制限して標準的な体重増加を実現するには、仔犬の消化力を常にベストな状態に維持しなければならない。そのためには、日々、気配り・目配りして離乳食の量を調節することが必要。そういう考えで、上のような離乳食計画表が誕生した。
離乳食の回数も4回に
仔犬の消化力を常にベストな状態に維持する常套手段は、給餌回数を増やすこと。
08:00 離乳食1回目
13:00 離乳食2回目
18:00 離乳食3回目
23:00 離乳食4回目
これで
1、仔犬の体重増加テンポに合わせた離乳食増加ピッチへの改定。
2、仔犬1頭1頭の体調に合わせた調節の開始。
3、仔犬の未発達な消化能力に配慮した離乳食の回数増。
という3つの改善が出揃った。
結果は、今のところマズマズ!
>35%カットの離乳食でも仔犬はスクスクと育つのか?
こういう疑問は誰しも抱くこと。事実、
>あんたの言うことは無茶苦茶!
>どうして、65%の離乳食で仔犬が満足に育つのよ!
>栄養失調で死んでしまうよ!
と、妻が猛反対。そして、私が提案した離乳食計画を蹴った。
>仔犬の発達過程を無視した無理な計画は仔犬を殺すことになるぞ!
>後悔しても知らんぞ!
新しい離乳食計画自体は、随分と前に作成・提案していた。そして、一応の警告を残して引っ込めた。それが、《魔の3日間》の出現で日の目を見たということだ。だから、それが成功するかどうかは、私の威信をかけた勝負なのだ。
新離乳食プログラムが示す量を食べさせ始めたのは生後40日目から。今日で6日目。仔犬たちの体重は、目安を少しだが上回るテンポでスクスクと育っている。残すところ9日。新しい離乳食プログラムでは、一転して
離乳食量が急ピッチで増えていく。仔犬たちは、間違いなく、これまで以上にスクスクと育つ筈だ。そうでなくては困る。ということで、祈るような気持ちで体重を測定する日々が続いている。
お願い。仔犬ちゃんたち、いっぱい食べて、どんどん大きくなって。と、最後は神頼みして結びとする。